主文
1甲事件原告の請求をいずれも棄却する。2甲事件原告は,乙事件原告に対し,49万7656円及び内49万6036円に対する平成13年6月21日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
3乙事件原告のその余の請求を棄却する。
4訴訟費用は,甲事件に関して生じたものについては全部甲事件原告の負担とし,乙事件に関して生じたものについては,これを3分し,その1を甲事件原告の負担とし,その余を乙事件原告の負担とする。
5この判決は,第2項に限り,仮に執行することができる。
事実及び理由
第1請求の趣旨
(甲事件)1被告らは,甲事件原告に対し,それぞれ194万4186円及びこれに対する平成13年7月25日から支払済みまで年21.9パーセント(年365日として計算する。)の割合による金員を支払え。
2訴訟費用は被告らの負担とする。
3第1項につき,仮執行宣言。
(乙事件)
1甲事件原告は,乙事件原告に対し,142万7941円及びこれに対する平成13年6月21日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
2訴訟費用は甲事件原告の負担とする。
3 仮執行宣言。
第2事案の概要等
1事案の概要本件のうち,甲事件は,貸金業を営む甲事件原告が,主債務者の連帯保証人である被告らに対し,天引利息についても貸金業法43条のみなし弁済の規定を適用した計算による貸金残元金及び遅延損害金の支払を求めた事案であり,乙事件は,同貸金の主債務者である乙事件原告が,甲事件原告に対し,天引利息については貸金業の規制等に関する法律(以下,「貸金業法」という。)43条のみなし弁済の規定の適用はないとしたうえで,平成6年当時からの貸金は一連のものであるとして過払い金を元本充当した結果,なお過払い金があるとして,その返還を求めた事案である。
2争いのない事実
(1)甲事件原告は,昭和59年5月30日,登録番号福岡財務支局長(1)第00027号(平成11年5月30日変更後は(6)第00027号)の登録を受け,貸金業を営んでいるものである。
(2)甲事件原告は,平成13年3月15日,乙事件原告との間で,元本極度額360万円の範囲内で証書貸付・手形貸付の方法で貸付をすること,遅延損害金は年29.0パーセントとすること,利息・損害金の計算にあたっては1年を365日とすること,元利金の支払を1回でも怠ったときは期限の利益を喪失することなどを内容とする貸付取引契約を締結し,被告らは,同日,甲事件原告に対し,乙事件原告の債務を連帯保証する旨約した。
(3)ところで,甲事件原告と乙事件原告との間には,平成6年3月7日から平成13年5月31日にかけて,別表1「借入金明細表」に記載のとおり,計47回の金銭消費貸借契約が締結され,これらの貸借に際しては,乙事件原告は,甲事件原告に対し,同表の借入額欄に記載の天引前の名目上の貸付金額を手形金額とし,弁済日を支払期日とする1通ないし数通の約束手形を交付し,これと引換えに,甲事件原告は,乙事件原告に対し,利息金を天引した同表の受取額欄に記載の金額を交付してその金額を貸し付け,乙事件原告が手形を決済する方法でその支払を行っていた。
以上のとおりに行われた甲事件原告と乙事件原告との間の各貸借にかかる借入日,名目上の借入額,天引後の現実の受取額,返済日(支払のために交付した約束手形の支払期日)及び返済額(上記約束手形の手形金額)は,別表1「借入金明細表」に記載のとおりである。
(4)乙事件原告は,別表1「借入金明細表」の借入番号45までの借入のために交付した約束手形は全て決済日に決済している。
3争点及び当事者の主張
(1)天引利息に対するみなし弁済規定(貸金業法43条1項)の適用(争点1)(甲事件原告の主張)
貸金業法43条は,借主の弁済額が利息制限法1条1項に定める制限利息を超える場合について,法定の要件を充足するときは,超過部分の支払は利息とみなす旨規定し,利息制限法2条にいう利息を天引した場合についてこの規定から除外する趣旨ではない。
したがって,本件契約の天引部分について,貸金業法43条に定めるみなし弁済の適用がある。
(乙事件原告の主張)
天引利息については,天引の時点で利息としての具体的請求権は発生しておらず,利息として支払ったものと同視することはできないから,貸金業法43条に定めるみなし弁済の適用がない。
(2)弁済の任意性(争点2)
(甲事件原告の主張)
本件契約は,いずれも乙事件原告との合意に基づいて行われたものであり,天引を強制して無理矢理貸し付けたわけではない。
なお,利息を天引して貸し付けるというやり方は,商工ローン業者に限ったことではなく,銀行等の金融機関においても通常採られている貸付慣行であり,貸金業法の適用を受ける商工ローン業者だけが,利息天引の場合には利息支払の任意性がないとして,利息制限法の利率に引き直した貸付を強制されるとすれば,「最初から利息制限法に基づく貸付業務をやりなさい。」ということと同じことである。
(乙事件原告の主張)
貸金業法43条にいう「利息として任意に支払った」とは,債務者が,約定利率による利息を下回る利息を支払うことが可能な状態にあったにもかかわらず,利息制限法に定める上限利率を超えた利率の利息を支払った場合をいうと解される。
しかし,貸付に当たり利息を天引する場合は,債権者は天引する利息額を控除した金額を債務者に交付するのであるから,債務者には約定利率より下回る利率による利息を支払うことが可能な状態にあったとはいえない。
したがって,利息が天引される場合には,その利息の支払は「任意に支払った」とはいえない。
(3)本件の47回にわたる貸付は一連の1個の貸付か個々の貸付か(争点3)(甲事件原告の主張)
本件貸付は,一連の貸付ではなく,個々の貸付である。
(乙事件原告の主張)
乙事件原告と甲事件原告は,平成4年10月6日に,貸付極度額を240万円,期間を平成4年10月6日から平成7年10月5日までと定める継続的金融取引に関する基本取引契約を締結し,その後,両者間に期間と貸付極度額を下記のとおりとする基本取引契約を順次締結した(なお,当初の契約当事者の名称である「株式会社大証」とその後の「株式会社アプレック」とは,単に前者が後者に社名変更されただけで,同一法人である。)。
1 平成7年10月5日から平成10年10月5日まで極度額240万円2 平成11年3月3日から平成12年3月2日まで極度額360万円3平成12年3月3日から平成13年3月2日まで極度額480万円4平成13年3月15日から平成16年3月14日まで極度額360万円本件の各金銭消費貸借契約は,上記継続的金融取引契約に基づいて行われた一連の貸借である。
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第3当裁判所の判断
1 争点1及び2について(1) 貸金業法43条1項は,金銭消費貸借上の利息の契約に基づき,債務者が貸金業者に対して利息制限法の制限利率を超える利息を任意に支払った場合には,一定の法的要件を充足する場合に限って,その超過部分の支払を有効な利息の債務の弁済とみなす旨を規定しているところ,同規定が適用されるための法的要件の個々の解釈については,これを厳格に狭く解する立場から緩やかに広く解する立場まで,見解が別れている現状にある。
そして,天引された利息に対しても貸金業法43条1項を適用し得るかに関しても,見解が大きく別れている。
(2)貸金業法43条1項は,債務者の弁済額が利息制限法1条1項に定める利息の制限額を超える場合において,法定の要件を充足するときは,超過部分の支払を利息とみなす旨規定するが,利息制限法2条にいう利息を天引した場合については,明文で触れていない。
そこで,貸金業法43条1項は,利息制限法1条1項の特則であるにとどまり,同法2条(利息の天引)に対する特則ではないとして,天引された利息に対して貸金業法43条1項のみなし弁済の規定が適用される余地はなく,天引に際して,法定の契約書面,受取証書を交付するなど貸金業法43条1項の適用要件を充足しても,利息制限法2条の規定が適用されて,同条により計算される超過部分は常に元本の支払に充てたものとみなされるとする見解も存在する。
しかしながら,利息制限法2条が利息が天引された場合における同法1条1項の適用方法(計算方式)を規定したものであることは,その条文の文言自体から明らかであるから,貸金業法43条1項が利息制限法1条1項にのみ言及して同法2条には言及していないことをもって,直ちに,利息制限法2条が適用される場合にあっては貸金業法43条1項が適用される余地はないと解釈することは相当でなく,天引利息に対する貸金業法43条1項の適用の可否については,貸金業法43条1項が,利息制限法1条1項の規定にかかわらず,利息として有効に受領することを認めた趣旨との関連で検討されるべきものと思料する。
(3) そこで検討するに,貸金業法は,貸金業に登録制度を導入するとともに,貸金業者に対して必要な規制を課することによって,業務の適正な運営を確保し,もって資金需要者等の利益の保護を図るとともに,国民経済の適切な運営に資することを目的として施行されたものである(貸金業法1条)ところ,同法43条1項の規定の趣旨は,契約内容を記載した書面及び法定事項を記載した受取書面の交付を罰則付で貸金業者に義務づける一方で,利息制限法の制限利率を超える利息であっても,債務者がこれを任意に支払った場合には,これを正当に受領できる権限を貸金業者に与えることによって,後日になって,交付された書面を証拠資料として,一旦は任意に支払った利息のうちの利息制限法の制限利率を超過する部分を元本に充当するよう主張したり,過払い金として返還請求するという債務者の恣意的行為に対する対抗手段を与えることとし,このように,貸金業者にも一定の保護を与えることによって,厳しい業務規制による一方的な不利益を回避する目的から登録を受けずに貸金業を営む者が続出する事態を避けることにあると解される。
したがって,貸金業法43条1項の規定が適用されるための法的要件の解釈に当たっては,貸金業法の本来の立法目的である資金需要者等の利益の保護が害されることのないように充分な配慮をしつつ,同法43条1項の規定の趣旨が没却されないような解釈をすることが要求される。
(4) 以上に述べたところを前提として,天引利息に対する貸金業法43条1項の適用の可否について検討する場合,利息の天引の場合にあっては,債務者の直接的な支払行為を介さずに貸金業者が利息に相当する金額を取得するものであるため,貸金業者の取得する利息相当額の部分に関し,貸金業法43条1項に規定する「債務者が利息として任意に支払った金銭」に該当するといえるか否かが問題となる。
ア一般に,「任意に」支払うとは,他人などの強制によらず,債務者が自己の自由な意思に基づいて支払うことをいうと解される。
そして,利息制限法の制限利率を超過する利息の支払は,法的には,本来,支払う義務のないものであり,そのような債務の支払について貸金業法43条1項で有効な弁済とみなされるのは,法律上は存在しない債務であるにしても,債務者が敢えてこれを支払ったからであり,このような「敢えて支払う」という債務者の意思が,他人の詐欺や心理的な強制によるものであるときや,債務者自身の錯誤に基づくときは,もはや債務者の自由な意思に基づくものということはできない。
ただし,利息の支払が任意性があるというためには,債務者が,利息の契約に基づく利息の支払に充当されることを認識した上で,自己の自由な意思によってこれを支払ったことをもって足り,更に,債務者において,その支払った金銭の額が利息制限法の制限利率を超過すること,あるいは当該超過部分の契約が無効であることまでの認識は要しないと解すべきである。
蓋し,利息制限法の制限利率を超過する利息の契約部分が無効であるという法律理論まで知っている債務者は極めて稀であり,また,立証の面からみても,貸金業者としては,債務者が同業者であるとか,以前にサラ金調停を申し立てたことがあるなどといった極めて例外的な事由を主張,立証する以外には,債務者が利息制限法の制限利率を超過する利息の契約部分が無効であることを知っていたことを証明する手だてがないのが通常だからである。
イ 次に,貸金業法43条1項は,「債務者が……支払った金銭」と規定しているところから,「支払った」との点を,文字どおりにいえば金銭を現実に交付して支払った場合をいうと解せられるが,この点は,必ずしも現実の金銭の交付に限定して解する必要はなく,金銭を現実に交付して支払ったと同視し得るような場合には,「支払った」場合に当たるものと解する余地があると思料する。
ウ 更に,貸金業法43条1項が適用されるためには,債務者が「利息として」支払ったことが必要であるところ,「利息として」して支払うとは,債務者が,その支払の際に,利息と指定するか,少なくとも,貸金業者において,その支払が利息の支払であることを明示したのに対し,債務者が何らの異議を述べなかったなど,債務者において,利息として支払うものであることを明確に認識しうることが必要であると解すべきである。
エ以上によれば,貸金業者が,貸付に際して行う利息の天引については,債務者が金銭を現実に交付して支払ってはいない点を捉えて,直ちに貸金業法43条1項の適用がないとすることは必ずしも相当でないが,債務者は,借入金を受領するに際して,貸金業者から交付される受取書面を精査することによって貸付に際して天引される金額が利息の支払として天引されるものであること,また,その利率がどの程度であるかについては明確に認識し得るとしても,その天引が借入金の受領に際してなされるところから,利息制限法の制限利率を超過する利息の天引(支払)に対して不満を抱いたとしても,これを拒否する場合には当該貸付が受けられなくなるという弱い立場から,不本意ながらも天引(支払)に応じているのが通常の場合であると考えられるから,利息の天引の場合における支払の任意性の判断は,最終的には,天引がなされた状況等を総合的に検討して判断されるべきものではあるが,天引に際しての債務者の了解もしくは納得の態度は,債務者が,既に借入金を手中に納めた後に自らの意思で利息を支払う場合とは格段の質的な差異があるということができるから,利息の天引であるにもかかわらず,債務者の自発的意思に基づいて任意に支払ったと同視できるような特段の事情の認められない限り,利息の天引による支払の任意性は否定される場合が多いものと解される。
(5)これを本件についてみるに,前記争いのない事実と証拠(甲2の1及び2,6の1ないし3,10の1ないし19,乙2の1ないし47の各1,3,4)及び弁論の全趣旨によれば,甲事件原告と乙事件原告は,平成4年10月6日に,貸付極度額を240万円,期間を平成4年10月6日から平成7年10月5日までと定める継続的金融取引に関する基本取引契約を締結し,その後も貸付極度額を増減させながらも基本取引契約を順次更新する一方,これらの基本取引契約に基づき,平成6年3月7日から平成13年5月31日にかけて,別表1「借入金明細表」に記載のとおり,計47回の金銭消費貸借契約が締結されたこと,これらの貸借に際しては,乙事件原告は,甲事件原告に対し,同表の借入額欄に記載の天引前の名目上の貸付金額を手形金額とし,弁済日を支払期日とする1通ないし数通の約束手形を交付し,これと引換えに,甲事件原告は,乙事件原告に対し,利息金を天引した同表の受取額欄に記載の金額を交付してその金額を貸し付け,乙事件原告が手形を決済する方法でその支払を行っていたものであるところ,乙事件原告は,これらの貸付に際しては,甲事件原告から貸付計算書を交付されて,各貸付における約定利率,天引される利息額,及び,天引された金額の全額が利息に充当されるものであることを知らされていたこと,これに対し,乙事件原告は,本件訴訟を提起されるまでは一度も異議を述べることなく,別表1「借入金明細表」の借入番号45までの借入のために交付した約束手形は全て決済日に決済してきたものであること,乙事件原告は,甲事件原告に対し,上記天引による方法以外の方法で利息を支払ったことは一度もなかったこと,乙事件原告は,これらの各借入を受ける時点では,甲事件原告に対して,常に数十万円ないし200万円程度の借入金債務を有しており,これらの新たな借入金をそのままその返済に宛てていたか否かはともかく,甲事件原告からの新たな借入金によってなんとか資金繰りを続けていたことが認められ,乙事件原告としては,利息制限法の制限利率を超過する利息の天引(支払)に対して不満を抱いたとしても,これを拒否する場合には当該貸付が受けられなくなるという弱い立場から,天引(支払)に応じていたものであることが強く窺われるところ,本件に提出された全証拠を検討しても,乙事件原告が,利息の天引であるにもかかわらず,その自発的意思に基づいて任意に支払ったと同視できるような特段の事情も認められないから,本件における47回の金銭消費貸借契約に際して天引された各利息の支払については,任意に支払われたものと解することはできず,貸金業法43条1項のみなし弁済の規定が適用される余地はないものといわなければならない。
2 争点3について
乙事件原告は,本件の各金銭消費貸借契約は,甲事件原告と乙事件原告との間に締結された上記継続的金融取引契約に基づいて行われた一連の貸借である旨主張する。
しかしながら,本件の各金銭消費貸借は,いずれも,乙事件原告が,甲事件原告に対し,別表1「借入金明細表」の借入額欄に記載の天引前の名目上の貸付金額を手形金額とし,弁済日を支払期日とする1通ないし数通の約束手形を交付し,これと引換えに,甲事件原告は,乙事件原告に対し,利息金を天引した同表の受取額欄に記載の金額を交付してその金額を貸し付け,乙事件原告が手形を決済する方法でその支払を行っていたものであることは,上記認定のとおりであるところ,仮に,新たな借入金が先の借入れに伴う手形の決済資金に用いられることが多かったとしても,各借入金の返済日とその後の借入金の借入日は,必ずしも互いに連動性,連続性を有しておらず,新たな借入金を先の借入れに伴う手形の決済資金以外の用途に宛てることも可能であったことなどからみて,本件の各金銭消費貸借は,法形式的には別個,独立の金銭消費貸借というほかなく,この点に関する乙事件原告の主張は採用できない。
3以上によれば,平成6年3月7日から平成13年5月31日にかけて,甲事件原告と乙事件原告との間になされた計47回の金銭消費貸借契約における天引利息の支払は,利息制限法1条1項の制限利率を超える部分は無効であるから,甲事件原告は,乙事件原告に対し,過払い金として返還すべき義務がある。
なお,甲事件原告が,乙事件原告に対して貸し付けた際に徴収した「お取扱手数料」は,実質上利息に該当するものと認められるので,利息としての天引額に加えるのが相当である。
そして,甲事件原告が乙事件原告に対して返還すべき過払い金の額は,別表2「過払い金計算書」のとおりであり,平成13年4月25日現在における過払い金及び遅延損害金の状況は,別表3「平成13年4月25日現在における過払い金及び遅延損害金の計算表」のとおりである。
4乙事件原告は,平成13年4月25日借入にかかる借入金(受取金額93万3280円)及び同年5月31日借入にかかる借入金(受取金額93万3280円)の返済を行っていないことは上記認定のとおりであるところ,弁論の全趣旨によれば,乙事件原告は,本件口頭弁論において,甲事件原告に対し,上記過払い金返還請求権を自働債権として,上記各借入金債務と対当額で相殺する旨の意思表示をしているものと認められる。
そうすると,平成13年4月25日借入にかかる借入金と相殺後の同日時点における乙事件原告の甲事件原告に対する過払い金返還請求債権は136万9171円であり,同債権に関しては,同日から同年5月30日までの間に,更に8102円の遅延損害金と,新たな過払い金2万5370円及びその遅延損害金4円が発生するので,同年5月31日借入にかかる借入金と相殺後の同日時点での過払い金返還請求債権は46万9367円の限度で残存する計算となり,更に同年6月20日に2万6669円の過払い金が発生するので,乙事件原告の甲事件原告に対する過払い金返還請求債権は,最終的には,49万6036円及び46万9367円に対する同年5月31日から同年6月20日までの遅延損害金1620円,並びに,49万6036円に対する平成13年6月21日から支払済みまで年6分の割合による遅延損害金となる。
5よって,甲事件原告の請求は理由がないから棄却し,乙事件原告の請求は,49万7656円及び内49万6036円に対する平成13年6月21日から支払済みまで年6分の割合による金員の支払を求める限度で理由があるから認容し,その余の部分は理由がないから棄却することとし,訴訟費用の負担につき民事訴訟法61条,64条に従い,仮執行宣言につき同法259条1項を適用して,主文のとおり判決する。
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